IT技術の進歩に伴い、急速なスピードでビジネス市場は移り変わっています。
そこで、注目されているのがDXの推進です。
企業におけるDX推進はよく耳にするものの、個人事業主にもDXは必要なのでしょうか。
当記事では、個人事業主のDX推進の必要性や、デジタル化技術を取り入れるメリット・デメリットについてわかりやすく解説します。
個人事業主やフリーランスで、今後の事業拡大に不安を感じている人は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。
個人事業主にもデジタル技術を活用したDX推進が必要!
DXが注目されているけれど、個人事業主にも関係があるのだろうか?
ここでは、個人事業主にもDX推進が必要な理由について詳しく紹介します。
そもそもDXとは?
DXとは、デジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation)の略称で、デジタル技術を活用してビジネスに変革を起こし、競争優位性を獲得することです。
経済産業省によると、DXの定義は下記の通りです。
企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズをもとに、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること
デジタルガバナンス・コード2.0|経済産業省
DXではIT技術を取り入れるだけでなく、デジタル技術を活用して競争上の優位性を確立することを目的としています。
DX推進が注目されている理由
DX推進が注目されている理由に「2025年の崖」というキーワードがあります。
経済産業省の公表する「DXレポート」の中では、「2025年の崖」について記載されており、レガシーシステムの刷新ができなかった場合、生産性の低下やコストの上昇などにより、2025年から2030年において日本国内で発生する損失は最大毎年12兆円にのぼると予測されています。(※1)
そのため、ビジネス競争で生き残るためにも、DX推進が急務とされています。
(※1)DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開~|経済産業省
企業だけでなく個人事業主にもDX推進が必要!
レガシーシステムを使い続けた場合、市場の変化への柔軟な対応が難しくなります。
これは企業だけでなく、個人事業主にもいえることです。
たとえば、個人事業主で紙媒体や古いソフトなどを利用して業務を行っている場合、市場の変化への対応に遅れてしまい、ビジネスチャンスを逃してしまう恐れがあります。
このように、個人事業主にとってDX推進は、今後のビジネスを成功させるためにも重要な施策の一つです。
個人事業主がデジタル化技術を活用してDXを推進するメリット
個人事業主がDX推進を行うメリットについて知りたい!
ここでは、個人事業主がデジタル化技術を活用してDXを推進するメリットについて詳しく紹介します。
業務の効率化
個人事業主がデジタル化技術を導入してDX推進を行うことで、業務の効率化が期待できます。
取引先とのやり取りにWeb会議システムやチャットツールを活用すれば、直接対面で会話する手間や時間を削減することが可能です。
また、タスク管理ツールやスケジュール管理ソフトといった業務効率化ツールを導入すれば、タスクの優先順位を決めて、生産性を向上させることができます。
私は「Notion」という業務効率化ツールを採用しています。
クラウド型サービスで、アプリにも対応しています。
そのため、PCやスマホを利用して時間・場所を問わずタスクやスケジュールの管理ができます!
コストの削減
個人事業主もDXを推進することで、企業の成功事例でよく見られるコスト削減を実現することができます。
会計ソフトや確定申告ソフトなどを導入し、確定申告の手続きを電子化すれば、e-Taxで申告することができるようになります。
電子手続きにより紙媒体の書類の利用を減らして、ペーパーレス化を推進すれば、紙代・印刷代・郵送費用などのコスト削減につなげることが可能です。
個人事業主の事務手続きをe-Taxなどで電子化すれば、還付金の受け取りを早められるなど、手続きをスピーディーに進めることができます!
e-Taxで確定申告を行う、もしくは優良な電帳帳簿の保存の要件を満たすと、青色申告控除の控除額がアップする可能性もあります!(※2)
セキュリティの強化
個人事業主の場合、自分で個人情報の保護などのセキュリティ対策を行う必要があります。
紙媒体の書類を扱っていると、紛失・盗難などにより、個人情報の漏えいにつながる恐れがあります。
一方、デジタルツールを取り入れて、パスワードやアクセス権限を適切に設定すれば、セキュリティを強化することができます。
私はGoogleドキュメントやGoogleスプレッドシートを利用して業務を行っています。
これらのツールは、アクセス権限を細かく設定できるので、安心して情報を取り扱うことが可能です。
また、作業記録はログとして残るのも安心です!
柔軟な働き方を推進
デジタル化技術を取り入れ、オフィスに行かなくても仕事ができるようにできれば、柔軟な働き方を推進することができます。
個人事業主の場合、時間や場所を問わず作業できるようになれば、働き方の自由度が増し、仕事のモチベーション向上にもつながります。
私はリモート完結で仕事ができています!
そのため、旅行しながら働けるなど、働き方への満足度が高いです。
また、PCだけでなく、スマホ・タブレットで仕事ができる環境を構築しているので、電車やバスの中でも仕事が可能です!
個人事業主がDX推進する際のデメリット・注意点
個人事業主がDX推進を行うデメリットや注意点について知りたい!
ここでは、個人事業主がDX推進を行うデメリットや注意点について詳しく紹介します。
デジタル技術の導入・運用コストがかかる
近年では、Web会議システムやチャットツール、タスク管理ツール、スケジュール管理ツール、会計ソフト、オンラインストレージなど、さまざまなITツールが登場しています。
これらのITツールを導入・運用するには、コストがかかることもあります。
また、AIやビッグデータといったデジタル技術を取り入れるには、勉強コストがかかる可能性もあります。
個人事業主の場合、無料ソフトでも十分に業務を行うことができます。
また、個人事業主を対象として無料の勉強会も開催されているので、上手く活用しましょう。
ITツールの操作に慣れるまでに時間がかかる
ITツールを導入してみても、操作に慣れるまでに時間が必要な場合もあります。
そのため、業務の効率化やコストの削減といった効果が出るまでに時間がかかるかもしれません。
DXの推進は長期的に行うものでもあります。
最初は効果が出ないとしても、改善を繰り返し、継続してみることが大切です。
初めて確定申告ソフトを利用したときは慣れるまでに時間がかかり、あまり業務を効率化できませんでした。
しかし、2年目、3年目で同じような業務を行うときは、操作のスピードが上がり、DX推進の効果が得られていると感じます!
ビジネスで競争優位性を獲得するために個人事業主もDXを推進しよう!
企業だけでなく、個人事業主もデジタル化技術を取り入れてDXを推進することで、業務の効率化やコストの削減、セキュリティの強化、柔軟な働き方の推進といったメリットが得られます。
しかし、デジタル技術の導入・運用コストやITツールの操作に慣れるまでの時間がかかることもあります。
まずは自分にあったやり方で、できることからDXを進めてみましょう。
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