近年ではITインフラ環境をオンプレミスからクラウドに移行するなど、IT技術を使用してビジネスモデルや業務フローを変更する企業も少なくありません。
そのため、インフラエンジニアやクラウドエンジニアの職種の需要は増加しています。
当記事では、LinuCとLPICの違いや取得するメリット・デメリット、勉強方法についてわかりやすく解説します。
LinuCとLPICの違いとは?
Linuxに関連した資格を取得したいけれど、LinuCとLPICのどっちを受験したらいいのだろうか?
LinuCとLPICはどっちもLinuxに関する知識やスキルを証明するための資格試験です。
ここでは、LinuCとLPICのの違いについて詳しく紹介します。
LinuCとは
LinuC(リナック)とは、LPI-Japanの主催するLinuxの知識やスキルを証明するための試験を指します。(※1)
試験は幾度か改正が行われ、現在はクラウド時代に対応した資格試験となっています。
試験形態はCBT方式であり、難易度はレベル1(level1)からレベル3(level3)までの3段階です。
上位レベルの認定を所得するには、下位レベルの認定を取得していなければなりません。
例えば、LinuCレベル3の認定を取得するには、LinuCレベル1の認定を取得する必要があります。
資格認定には5年間という有意性の期限が定められているので、必要に応じて更新を行わなければならいこともあるかもしれません。
※1 LinuC|LPI-Japan
LPICとは
LPIC(エルピック)とは、Linux Professional Institute(LPI)の主催するLinuxの知識やスキルを証明するための試験で、日本語や英語など自分のニーズにあった言語で受験することが可能です。(※2)
LPICはLinuCと同じように、CBT方式で試験を受験することになり、5年間という認定の有効期限があります。
また、難易度は3段階で上位レベルの認定を取得するには、下位レベルの認定を取得しなければなりません。
※2 LPIC|Linux Professional Institute
https://www.lpi.org/ja
LinuCとLPICのどっちを受験すべきか?
LinuCとLPICでは、試験形態や難易度など似ている点が多く、どちらも日本で受験することができます。
そのため、LinuCとLPICのどっちを受験して資格を取得すべきか迷われている方は少なくないでしょう。
LinuCは公式サイトを見てもわかるように、日本語でわかりやすく試験概要や受験方法などが記載されており、日本人にとっては受験しやすい仕組みになっています。
一方、LPICはLinuCより古くからあり、歴史があり多くの国々で実施されています。
そのため、LinuCよりもLPICのほうが海外での評価は高いといえるかもしれません。
日本で就職・転職のためや、ITインフラの知識を深めるために受験する場合はLiniCでもLPICでも問題ないでしょう。
Linuxの知識・スキルを習得して、国際的に活躍したいと考えている方は、LPICを受験することが推奨されます。
LinuCやLPICを取得するメリット
LinuCやLPICを取得するメリットを知りたい!
ここでは、LinuCやLPICの資格を取得するメリットについて詳しく紹介します。
Linuxを操作するための知識やスキルを身に付けられる
LinuCやLPICは取得しても意味ないと言われることもあります。
CBT方式での試験を採用しているため、実務経験がなくても、参考書を暗記するだけで試験に受かる可能性があるためです。
しかし、今後Linuxを利用してアプリ開発やサーバー構築を行う場合、LinuCやLPICの勉強をすることで、実務で必要とされる基盤となる知識をきちんと習得することができます。
インフラエンジニアの部署に配属されてから、Linuxでサーバー構築・テストを行う業務を任せられました。そのときに、LinuCやLPICの勉強をすることで、モチベーションを高めながらLinuxのスキルを身に付けることができました!
就職や転職でアピールできる
LinuCやLPICはLinuxのスキルを証明できる資格になります。
インフラ関係の分野の職種に就職や転職を行う場合、実務経験がきちんとあれば問題ないかもしれません。
しかし、実務経験がない場合、採用担当者にアピールできるものがなく、不採用になってしまう可能性もあります。
LinuCやLPICを取得することで、就職・転職の際のアピールの要素の一つとなり、採用される可能性を高めることが可能です。
資格手当や報奨金の出る会社もある
LinuCやLPICを受験する場合、それなりの時間やコストがかかります。
そのため、会社によってはLinuCやLPICの受験費用を負担してくれる場合もあります。
また、LinuCやLPICを取得することで、資格手当や報奨金が出ることもあり、収入アップにつなげられるかもしれません。
SIer企業に所属していましたが、受験費用を負担してもらうことができました!
LinuCやLPICを受験するデメリット
LinuCやLPICを受験するデメリットはあるのだろうか?
ここでは、LinuCやLPICの資格を取得するデメリットについて詳しく紹介します。
受験費用が高い
LinuCやLPICの受験費用は1万円を超えます。
例えば、ITパスポートや日商簿記の試験では1万円かからず受験することが可能です。
そのため、LinuCやLPICを受験する場合、会社が負担してくれるかどうかや、本当に資格が必要かどうかをきちんと確認することが大切です。
資格の有効期限がある
LinuCとLPICどっちも資格の有効期限(5年間)があります。
たとえば、TOEICやファイナンシャルプランナーなどの試験では有効期限はありません。
LinuCやLPICの資格を取得しても有効期限が切れてしまい、更新するために再度受験しなければならないこともあります。
実務での経験のほうが重宝される可能性がある
IT業界では資格よりも実務経験のほうが重宝される場合があります。
LinuCやLPICを取得しても、体系的な知識しか身に付かず、実務では役立たない可能性もあるためです。
他の業界からIT業界に転職する方や、新卒でエンジニアとして入社する方、今後Linuxのスキルが必要になるとわかっている方などであれば、LinuCやLPICの資格を受験しても良いかもしれません。
LinuCやLPICの勉強方法
LinuCやLPICを実際に勉強する場合、どのような方法がいいのだろうか?
ここでは、LinuCやLPICの資格取得するための勉強方法について詳しく紹介します。
本・書籍を利用する
LinuCやLPICを勉強する場合、LinuCやLPICの公式サイトでも推奨されている本・書籍を活用する方法があります。
本・書籍は費用の負担が少なく、正しい知識をきちんと習得できるというメリットがあります。
しかし、Linuxのスキルを身に付けるには、実際に操作することで理解を深めることが可能です。
そのため、Linuxの操作環境を構築して、本・書籍で身に付けた知識を実際に試してみるのがおすすめです。
私は「Oracle VM VirtualBox」を利用して仮想環境でLinuxを操作できる環境を用意して勉強しました。
勉強サイトを利用する
Linuxの知識を深めるには、実際に操作することが大切と述べました。
そのため、本・書籍だけではなく、学習サイトを併用するのもおすすめです。
LinuCとLPICの勉強サイトの例として、「Ping-t」があります。
無料登録するだけでも十分な対策を行うことが可能です。
有料登録をすれば、LinuCとLPICに係わるすべての勉強をすることができます。
プログラミングスクールを利用する
本・書籍や学習サイトは費用が安くすみますが、基本的に独学で勉強を進めなければなりません。
そのため、独学が苦手な場合には向いていない可能性があります。
講師のサポートを受けながらLinuCとLPICの勉強をしたい場合、プログラミングスクールを活用するのがおすすめです。
近年ではプログラミングスクールは数多くあるので、無料カウンセリングなどを活用して自分のニーズにあったスクールを選ぶことが重要といえます。
LinuCとLPICの違いを理解して正しい対策を実施しよう!
LinuCとLPICは試験内容や難易度、受験方法などには大きな違いはありませんが、日本向けか海外向けかの違いがあります。
LinuCやLPICを取得するメリット・デメリットをきちんと理解して、自分のニーズにあったほうを受験することが大切です。
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