テストエンジニアの仕事はきつい・やめとけといわれることが少なくありません。しかし、その理由はなぜでしょうか。
また、テストエンジニアは人材不足やAI技術の発展により、求められるスキルも変化しており、将来性について気になる方は少なくないでしょう。
そこで当記事では、テストエンジニアがきつい・やめとけといわれる理由を中心に、仕事内容や将来性、必要なスキル、役立つ資格について詳しく紹介します。
テストエンジニアの職種に興味がある方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。

ITエンジニアの新人などはテスト工程の仕事から任せられることが多いです!
実際に私も構築したサーバーのテスト業務を初めてのエンジニアの業務として行っていました!
実際に「きつい・やめとけ」と思った経験もあるため、ぜひ参考にしてみてください。


テストエンジニアがきつい・やめとけといわれる理由


データベースエンジニアってどのような仕事?
なぜきつい・やめとけといわれているのだろう…
ここでは、テストエンジニアの仕事内容と、きつい・やめとけといわれる理由について詳しく紹介します。
テストエンジニアの仕事内容
テストエンジニアは、テストを実施するだけではなく、テスト計画書やテスト設計書の作成などの上流工程も担う職種です。
また、テストを実施した後は、結果の資料作成を行い、プロジェクト関係者に報告し、システムの品質改善の提案まで行います。
システム開発は、要件定義・外部設計・内部設計・プログラミング(構築)・単体テスト・結合テスト・システムテスト・運用テスト・システム移行の順に工程が進んでいくことが一般的です。
この手法は「ウォーターフォールモデル」と呼ばれ、大規模システム開発の現場などでよく用いられます。
したがって、テストエンジニアはテスト工程などの下流工程を担うことが多いですが、スキルを磨いていけば、設計工程などから携わることも可能な職種といえるでしょう。
きつい・やめとけの理由1:残業が多い
テスト工程は一般的に、下流工程であり、上流工程で生じた課題によってスケジュールに遅延が発生したり、納期が迫られたりすることが多いです。
そのため、テスト工程を短期間で完遂させなければならないことも少なくありません。また、IT人材の不足から、テスト工程に人員を多く割けない場合もあり、テストを少ない人数で行わなければならないことも多いです。
したがって、1人あたりの作業工数が多くなり、長時間の残業を強いられることも少なくありません。

実際に、設計工程や構築工程が想定よりも長引いてしまい、WBS通りに上手くいかないことがあり、テスト工程が短期間に修正されることもありました!
きつい・やめとけの理由2:単純作業の繰り返しで飽きやすい
特に単体テストなどでは、テストエンジニアは、テスト設計書の通りに単純作業を繰り返すことが多いです。
そのため、納期が迫られたり、単純作業に慣れてきたりすると、途中で集中力を切らしてしまうことも少なくありません。そうすると、システムのバグやエラーを見逃してしまい、将来的なシステムトラブルの原因になってしまう可能性もあります。
単純作業を好む方や、効率化を図るのが好きな方には、テストエンジニアはおすすめな職種といえますが、自分で考えて行動したい方には物足りなさを感じるかもしれません。

私は単体テスト工程を最初の業務で任されていましたが、慣れてくると同じ作業の繰り返しになるため、マクロを組んだり、PCのショートカットキーを利用したりして、いかに効率化を図れるかに重点をおいて業務を行っていました!
きつい・やめとけの理由3:トラブルが発生する可能性がある
テストエンジニアの業務の主な目的は、開発もしくは構築したシステムのバグ・エラーを発見することであるため、不具合やトラブル対応が必然と多くなります。
トラブルが発生すると納期に間に合わないことも多く、残業・休日出勤になることも少なくありません。
このように、テストエンジニアは必須な職種ですが、職場環境が酷いようでしたら、転職を検討することがおすすめといえます。
テストエンジニアの将来性


テストエンジニアには将来性はあるのだろうか?
テストエンジニアの職種がきつい・やめとけといわれる理由は理解できたでしょうか。ここでは、テストエンジニアの需要や今後の展望について詳しく紹介します。
テストエンジニアには一定の需要がある
テストエンジニアには一定の需要があるといえます。ここからは、その理由について詳しく説明します。
AIによる業務の自動化の傾向がある
テストエンジニアの業務は、AIによる自動化が進み始めていることから、一定の需要が今後も見込めるといえるでしょう。
近年では数多くの業界・領域で、AIの活用が注目を浴びています。また総務省が公表している資料によると、「AIの民主化」という概念が広まりつつあります。「AIの民主化」とは、AIを誰もが利用できるようにするというものです。(※1)
また今後は、ビッグデータとも呼ばれるように、膨大なデータを扱う機会が増加していくと推測されています。
※1 参考:令和元年版 情報通信白書|進む「AIの民主化」|総務省
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r01/html/nd113220.html
ソフトウェアテスト・第三者検証が注目を浴びている
近年では、IT技術の急激な発展により、数多くのシステムやWebサービスが開発されており、その品質を担保するために、ソフトウェアテストや第三者検証が重視されています。
したがって、高品質なサービスを開発できるように、正確性や信頼性の高いテストを実施できるテストエンジニアの需要は高いといえます。
今後はテストエンジニア+αのスキルが求められる
AI技術の発展やIT人材の不足から、テストを自動化・効率化するツールは、今後も普及されていくことが推測されており、テストのみを担うエンジニアの需要は減少していく可能性があります。
また文部科学省の資料によると、今後は「AI×専門分野」をもつ人材を育成すると公表しています。よって、+αのスキルの1つとしてAIのスキルを身に付けることはおすすめです。(※2)
したがって、今後のテストエンジニアは、これまでの経験やスキルに加えて、+αのスキルが要求されるといえるでしょう。
※2 参考:AI戦略等を踏まえたAI人材の育成について|文部科学省
https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/special/reform/wg7/20191101/shiryou2_1.pdf
未経験からテストエンジニアになるには?


未経験からでもテストエンジニアになることはできるのか?
結論から述べると、未経験からでもテストエンジニアになることはできます。
ただし、最初はテスト実施者などのテスターとして配属される場合が多く、年収も他のエンジニアの職種と比較すると低い可能性があります。
そのため、テストエンジニアに必要なスキルを磨いたり、資格を取得したりすることで、キャリアップしていくことが大切です。
テストエンジニアに必要なスキル


テストエンジニアの必要なスキルを知りたい!
ここでは、テストエンジニアとして活躍するために必要なスキルについて詳しく紹介します。
ソフトウェア開発に関するスキル
テストエンジニアには、ソフトウェア開発に関するスキルが求められます。開発スキルがあれば、どのようなテストケースが必要なのかを適切に把握することが可能です。
また、開発者とやり取りしやすくなるため、テスト工程をスムーズに進めていくことができます。
さらに、テスト実施中にテストケースが不足している場合には、開発者に提案することもできるでしょう。
コミュニケーションスキル
テストエンジニアに限らず、エンジニアにはコミュニケーションスキルが要求されます。エンジニアは顧客・パートナー会社・プロジェクトメンバーなどとコミュニケーションを取る機会が多いです。
下流工程を担うテストエンジニアは、プロジェクトメンバーとやり取りするだけかもしれませんが、上流工程を担うテストエンジニアは、顧客と接する機会も多いでしょう。
したがって、キャリアアップするには、顧客の要望を正確にヒアリングするスキルや、チームメンバーと認識齟齬を生じないようにコミュニケーションを取るスキルが必要です。

私は、テスト業務を行っていて、エラーを修正する際にベンダーに問い合わせを行う機会がありました!
その際に、チャット・電話のツールを使用するため、認識齟齬を生まないように相手に伝えるのが難しかったです!
分析スキル・問題解決スキル
テストエンジニアは、システムのバグ・エラーを発見するだけではなく、その原因を分析し、問題解決するまで担うこともあります。
そのため、効率よくエラー・バグの原因の明らかにし、問題解決を行うスキルも、テストエンジニアには要求されます。
AI・テスト自動化ツールを使いこなすスキル
これまでにも説明しましたが、テストエンジニアは効率よくテストを実施するために、AIやテスト自動化ツールを扱うスキルも必要です。
テスト自動化ツールの代表例として「Selenium」「Appium」「Ranorex」などがあります。テスト自動化ツールを使いこなせれば、テスト工程のコストを削減することができ、より短納期で高品質なシステム開発を行うことが可能となります。

サーバーの構築テストを行う際に、自社で作成したテスト自動化ツールを使用することで、作業時間を軽減させることに成功した経験があります!
そのおかげで、他の業務に時間を使うことができ、システムの品質の向上につながりました!
テストエンジニアの職種に役立つ資格


テストエンジニアに役立つ資格を知りたい!
テストエンジニアに求められるスキルは変わってきていることは理解できたでしょうか。ここでは、テストエンジニアの職種に役立つ資格について詳しく紹介します。
基本情報技術者試験
基本情報技術者試験とは、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が主催している、ITエンジニアの登竜門とも呼ばれる試験のことです。
基本情報技術者試験の資格を取得すれば、ITに関する知識を網羅的に身に付けることができます。また、ビジネス知識を問う問題やプログラミングの問題なども出題されるため、十分な対策が必要です。(※3)
近年では試験の問題内容や受験の申し込み方法なども変化しているため、注意する必要があります。
※3 参考:情報処理技術者試験・情報処理安全確保支援士試験|IPA
https://www.jitec.ipa.go.jp/
JSTQB認定テスト技術者資格
JSTQB認定テスト技術者資格とは、JSTQBが主催しているテストエンジニア向けの資格試験を指します。JSTQBとは、ソフトウェアテスト技術者資格認定の日本における運営組織であり、 数多くの国々のテスト技術者認定組織が認定しているISTQBの加盟組織として認定を受けています。(※4)
したがって、JSTQB認定テスト技術者資格は、海外でも通用する信頼性の高い資格といえるでしょう。
試験は「Foundation Level」「Advanced Level(TA)」「Advanced Level(TM)」の3種類です。TAはテストアナリスト、TMはテストマネージャーを意味します。
※4 参考:JSTQB認定テスト技術者資格|JSTQB
http://jstqb.jp/
IT検証技術者認定試験
IT検証技術者認定試験とは、一般社団法人IT検証産業協会(IVIA)が主催しているテストエンジニア向けの資格試験であり、テスト実務現場のスキルを重視した試験を展開しているのが特徴です。(※5)
役割別にレベル1からレベル7までの資格があり、未経験者から研究者までの試験が用意されています。
したがって、IT検証技術者認定試験は、未経験者からキャリアアップしていく上で、適している資格といえるでしょう。
※5 参考:IT検証技術者認定試験(IVEC)|一般社団法人IT検証産業協会(IVIA)
https://www.ivia.or.jp/item43
ソフトウェア品質技術者資格認定
ソフトウェア品質技術者資格認定とは、一般財団法人日本科学技術連盟が主催しているソフトウェアの品質力を認定する資格試験を指します。
試験には初級と中級の2つがあります。初級試験は選択式問題のみ、中級試験は選択式問題だけではなく、記述式問題も出題されます。
ソフトウェア品質の業務に携わる全ての方を対象としている試験であるため、品質部門に所属している方だけではなく、開発者からテストエンジニアまでとさまざまな方に向いている資格といえるでしょう。
※6 参考:ソフトウェア品質技術者資格|一般財団法人日本科学技術連盟
https://www.juse.jp/jcsqe/
テストエンジニアはきつい・やめとけという側面もあるが将来性が期待できる職種!


テストエンジニアは「きつい・やめとけ」といわれることも少なくない職種の1つです。「残業が多い」「単純作業の繰り返し」「トラブルの発生」などが理由として挙げられます。
よって、忍耐力があり几帳面な方や効率性を追求するのが好きな方などに、テストエンジニアは向いているといえるでしょう。
テストエンジニアは未経験からも十分に狙える職種です。しかし、キャリアアップしていくには、テストエンジニアに必要なスキルを身に付けたり、資格を取得したりすることが大切です。
必要なスキルとして「ソフトウェア開発に関するスキル」「コミュニケーションスキル」「分析スキル・問題解決スキル」「AI・テスト自動化ツールを使いこなすスキル」などが挙げられます。
今後は、特にAI技術やテスト自動化ツールを使いこなせるテストエンジニアの人材は、市場価値が高いため、ぜひトレンドスキルを身に付けましょう。
①選考突破率10%の現役エンジニアとマンツーマン指導のできる 「TechAcademy」
②離職率1%の転職に強みのある「DMM WEBCAMP」
③未経験からでもITエンジニアを目指せる「RareTech」
④Web系特化型の「Code ViIlage」
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